2006年09月14日
和橋グループが天津でもEPSの生産を開始
18万トン工場を完成、総設備能力は80万トンに
【カテゴリー】:海外(経営、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三菱商事

 台湾のEPS(発泡スチレンビーズ)メーカーの見龍化学と三菱商事ならびにEPSの加工機械メーカーであるトーホー工業の計3社の共同出資による「天津新龍橋」は、このほど天津市郊外に年産18万トン能力のEPS工場を完成して操業を開始した。19日には関係者が現地に集まって竣工式を開催する。
 
 天津新龍橋は、見龍化学、三菱商事、トーホー工業の3社で構成する「和橋グループ」の一員として04年に設立されたEPS専業企業。同グループが中国に設置した7番目のEPSメーカーとして今回新工場の稼動を開始したもの。これで、同グループの中国におけるEPSの生産拠点は既存の浙江省寧波、江蘇省江陰、広東省東莞を合わせて4地域となった。この結果、同グループのEPSの総設備能力は中国国内の80万トンと見龍化学の台湾工場の同3万5,000トンの合計同83万5,000トンとなった。これによって、世界最大のEPSグループとしてのポジションがさらに強化されることになる。
 
 中国では、EPSの国内需要が断熱建材向けを中心に着実なテンポで拡大しており、また輸出も欧米やロシアさらには東南アジア諸国向け等に急増している。05年の出荷量は国内向けだけでもおよそ150万トンに達し、輸出を含めると170万トンていどになったとの見方もある。世界でも断トツの規模の生産・消費国となっているわけ。和橋グループでは、今後も中国の需要は家電の梱包向けを含めてさらに拡大するのが必至と判断して今回の増産に踏み切ったもの。