2006年09月19日
住友化学の中国のPPコンパ工場が稼動開始
日系自動車メーカーへのサンプル納入も近くスタート
【カテゴリー】:経営(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:住友化学、東洋インキ

 住友化学が東洋インキ製造との共同投資で中国に建設中であった自動車用PP(ポリプロピレン)コンパウンドの製造工場がこのほど完成し、試運転を開始した。
 住友化学55%、東洋インキ製造45%の出資による「珠海住化複合塑料有限公司」が広東省珠海市郊外の工業区に建設したもので、当面の生産能力は1万トン。基礎設計は2万トンとなっている。ベースポリマーはTPC(ザ・ポリオレフィンカンパニー・シンガポール)から受給していく。
 
 住友化学はこれまで中国の日系自動車メーカーには、日本や東南アジア諸国で製造されたコンパウンドを供給し、品質面では高い評価を得てきた。しかし、日系自動車メーカーがいずれも中国で思い切った増産体制を整えることにして実行段階に踏み切りはじめたため現地に量産設備を設置して同分野に本格参入していくことにしたもの。
 近く自動車メーカー各社にサンプル配布を開始し、早期に品質に対する最終評価を得て営業運転に入りたいとしている。
 
 これを機に住友化学では、世界の自動車生産主要拠点にPPコンパウンド工場を建設して同分野における事業基盤を強化していく構えである。