2006年09月22日 |
PEのフィルム用品種の出荷が突然増加 |
PPは射出成形用が大幅増に |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計) 【関連企業・団体】:なし |
ポリオレフィン3樹脂の8月の国内向け出荷数量は軒並み前年同月を上回ったが、この中では3樹脂それぞれの最大消費品種がいずれもこれまでにない高い伸びを遂げている点が注目される。 LDPEとHDPEではともにフィルム用品種が3ヵ月ぶりに前年同月を上回った。LDPEのフィルム用全体の成長率は3.8%増だが、圧倒的多数を占める一般フィルム用の伸び率は6.1%に達している。HDPEのフィルム用の場合は、輸入品の増加が続いている薄肉強化フィルムこそ0.4%減で小幅ながらもマイナス成長が続いているが、他の品種が大きく伸びたため全体では4.8%増となっている。 しかし、PPのフィルム用は4.7%減でPEとは逆に前年割れに転じている。これには、食品包装向けが多くを占めるOPP向けの出荷が13.9%もの減少となったことが大きく響いている。 反面、最大消費品種である射出成形用品種は16.8%増となって前年同月超えの連続記録が7ヵ月に伸びた。雑貨向けが20%増となったほか、自動車部品向けが中心の一般工業部品向けも14.3%増と好調であった。 他の主要品種では、LDPEの加工紙用の5.8%増、HDPEのパイプ用の23.5%増、PPのフラットヤーン用の22%増などが目を引く。いずれもレジン各社の9月からの値上げ表明を受けての前倒し発注によるものと見られる。 |