2006年09月22日 |
冨澤・日化協会長「日米欧経済、年明けには減速も」 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:三菱化学、日本化学工業協会 |
日本化学工業協会の冨澤龍一会長(三菱化学社長)は22日、会長就任後初の記者会見を行い、「環境対策や化学産業のプレゼンス向上に力を入れていきたい」など、当面の課題や今後の取り組みについて語った。 この中で同会長は、最近の経済情勢について、「日本は2002年に長い低迷から抜け出て、この11月には“いさなぎ景気”を追い越すところまできたが、いつまでも続くわけではない」とし、「OECDの先行指標を見ても、日米欧とも年明け後から経済が減速するという予測が出ている。中国は今年7月ごろから下向きという報告が出ているし、米国の住宅着工にも減速の兆候が見られる。私たちは先行きを厳しく見る必要がある」との見方を明らかにした。 また最近の原油価格の値下げの動きについては「瞬間的に下がることはあっても、期待するレベルまで下がり、そのまま安定することにはならないだろう」と、次のように語った。 「今の原油価格が果たして鎮静化に向かっているのかどうか、冬場の需要の見方とか、地政学的なこと、あるいは米国の景気後退とか、投機筋の思惑とか、いろいろな要因があると思う。ただ、インドや中国を中心としたアジアの需要は依然強いし、タイト状態はなお続く。生産する方にも調整機能はあるわけだし、一次的には下がっても、1バレル:50ドルにプレミアムが乗ったレベル、あるいは1バレル:60ー65ドルのレベルで高止まりするのではないかと思う」 日化協としては、引き続き(1)環境・安全分野の諸課題への取り組み強化(2)公益法人制度改革への対応と化学産業関連団体間のさらなる連携強化(3)化学産業の内外におけるプレゼンス向上、といった課題に取り組む。 |