2006年09月25日
アジアのオレフィン相場が引き続き下降
大手商社の間には10月に底入れの予想も
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社筋によると、アジア地域におけるオレフィンのスポット価格は先週に入っても引き続き各地で下降、エチレンのオファー価格の中にはCFRトン当たり1,200ドル台も現れるようになった。

 先週末におけるエチレンのアジア地域の相場は、極東でも東南アジアでも平均同1,370ドルとなっており、1週間前に比べると極東では約60ドル、東南アジアでは100ドル強下がっている。最近のピークである9月の第1週末に対比すると極東では80ドル、東南アジアでは110ドル下がったことになる。
 一方のプロピレンの平均価格は、極東で1,235ドル、東南アジアで1,285ドルとなっている。1週間前に対して極東でも東南アジアでも45ドル下がっている。ピークの8月第4週末に比べると極東では約100ドル、東南アジアでは50ドル安となっている。
 
 続落の要因は、中国の国慶節を控えてアジア地域全体の商談の多くが中断状態にある中で原油とナフサの国際相場が急落してきたことにあると見られる。
 もっとも大手商社の間には、10月に入るとアジア地域のオレフィンの需給バランスがエチレンセンターの定修の集中とこれまでの中国等の買い控えによる在庫の縮小とが重なって急速にタイト化するので原油が続落しなければオレフィンの底入れが近いとの見方が広がっている。