2001年08月06日
アジア地域のPE袋の生産体制がさらに拡大
各国とも対日輸出に多くを依存
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:財務省

 わが国のポリエチレンメーカーと大手商社が最近入手した情報を総合すると、アジア地域におけるポリエチレン袋の生産体制はここにきて一段と拡大した模様。
 現在の生産拠点は、中国、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、フィリピン、台湾‐‐の各国に広く分布しており、企業数は日系資本と現地資本とが合い半ばしているようだ。総設備能力は、現在判明しているだけで月産3万9,600トンに達している。この1~2年に急増しているが、この数ヶ月でも同5,000トン強の増加となっている。
 最も生産能力が大きいのは中国で、日系資本による設備が同5,450トン、現地資本分が少なくとも6,300トンと見られている。アジア地域全体の設備能力のほぼ3分の1が中国で占められている勘定になる。人件費の安さが大きくものを言っているようだ。 日本に持ち込まれるPE袋の数量は、月によってばらつきがあるがおおむね月間2万3,000トンどころ。したがって、中国などアジア各国は、生産量の多くを日本市場への輸出でさばいていることが明らかといえる。財務省による輸入通関価格の平均は、6月の場合でトン当たり165.1円である。国産品の納入価格は同200円前後と見られているので、輸入品が横もち運賃や商社口銭を加えても国産品をかなり下回っている点は否定できないところだ。