2006年09月29日 |
SABIC、Huntsmanから欧州の石油化学事業買収 |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:SABIC |
SABICとHuntsmanは28日、SABICがHuntsmanの欧州の石化・ポリマー事業、Huntsman Petrochemicals (UK) Ltd の株式100%を7億ドルで買収すると発表した。 買収するHuntsman Petrochemicals (UK) は、英国のWiltonに865千トンのエチレン、400千トンのプロピレン、130万トンの芳香族のプラントを有している。 Huntsmanはこれまでエチレンを主に輸出していたが、2004年に400千トンのLDPEプラントの建設を決め、2005年10月に着工した。2007年末完成を目指して建設中だが、SABICは150百万ドルを投じてこれを完成させる。 Huntsmanは1999年6月にポリウレタンや酸化チタン事業とともにオレフィン、芳香族事業をICIから買収した。当初はHuntsman 70%、ICI 30% 出資のHuntsman ICI が運営していたが、2002年にICIが持分を投資会社に売却、2003年にHuntsmanが投資会社から持分を買い取って100%子会社とした。なお、ICIのWiltonのLDPEプラントは1982年にBPが買収し、2001年に閉鎖している。 Huntsman は英国の顔料事業と、ポリウレタン部門に属するアニリン、ニトロベンゼンは売却せず、維持する。 SABICは2002年にDSMの石化部門を買収し、SABIC Europe を設立した。オランダのGeleen工場にエチレン、HDPE、LDPE、LLDPE、PPプラント、ドイツのGelsenkirchen工場にHDPEとPPプラントをもつ。エチレン能力は125万トン、PEは148万トン、PPは109.5万トン。 SABIC Europe はオランダのGeleen工場で52万トンのエチレンクラッカーを新設し、ドイツでポリマーを増設する「Europe 1」計画を立てていたが、過剰投資が原因の建設費アップで経済性が問題としてペンディングとしていた。おそらくオランダでの新設の代わりに今回の買収を行ったものとみられる。 |