2006年10月05日
大洋塩ビ、対中値上げ交渉を決着
10月分、970〜980ドルに再引き上げ
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:大洋塩ビ

 大洋塩ビはこのほど、中国の大手塩ビ加工企業との間で同樹脂の10月の価格をトン当たりCFR970〜980ドルに引き上げることについて合意した。

 9月の価格は同930〜940ドルで、今年に入ってからの最高値を更新したが、10月分はそれをさらに40ドル上回ることになった。過去最高である04年10〜12月期と同じレベルに戻ったことになる。
 
 中国の塩ビ加工企業が今回の再値上げを受け入れることにした要因としては、これから本格化する欧米向けのクリスマス商品を中心とした加工製品の製造にはどうしても自国のカーバイド法塩ビを品質面で大きく上回るエチレン法塩ビが必要なことと、カーバイド法塩ビの生産が水不足の影響で縮小してきたため同樹脂全体の需給が引き締まってきたことが挙げられている。わが国の他のPVCメーカーもこれに近いレベルで10月分の契約をまとめた模様。