2006年10月17日
昭和電工、アルミニウム一般箔事業から撤退
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工は17日、食品包装用等に使用されるアルミニウム一般箔事業からの撤退を決めたと発表した。これにともない製品の受注は本年12月15日、販売は2007年4月末にそれぞれ終了する。

 国内のアルミ一般箔市場は、需要の減少と供給能力過剰の状態が長期にわたり続いてきたが、アルミニウム地金の高騰が追い打ちをかけ、事業採算性が一段と悪化。今後の収益改善も見込めないため、同事業からの撤退を決めた。

 撤退により設備の除却および撤去費用など約13億円の損失発生が見込まれるが、一部引当金を計上済みのため、当期業績への影響は軽微としている。また従業員は、同社小山事業所内で全員配置転換により吸収する。

 また、連結子会社「昭和電工パッケージング」(本社:神奈川県伊勢原市)は、アルミニウム箔を使用した各種高機能包装材料を生産しているが、現在、電子材料を中心に好調に推移しているため、今後とも事業の強化・拡大を図っていく方針である。

 同社は、2001年の昭和アルミニウムとの合併以来、アルミニウム事業の構造改革を精力的に進めてきた。今年も、昭和アルミ加工の清算、アルミニウム合金事業の住友商事との統合などを実施しており、今回の一般箔事業からの撤退は、構造改革による事業強化策の一環となる。
 
 今後は、成長が期待されるコンデンサー用高純度アルミ箔・カーエアコン用熱交換器・高機能アルミ部材「ショウティック」等への積極投資や国際展開等をさらに推進し、アルミニウム事業全体の収益力の強化を図る。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1161066348.doc