2006年10月17日
SMの国内向け出荷も好調を持続
7〜9月期合計も全需要部門で前年超え
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会のまとめによると、SM(スチレンモノマー)の9月の国内向け出荷数量は17万6,876トンで前年同月を9%上回った。4ヵ月連続の前年同月超えであり、PS(ポリスチレン)同様に好調が持続している。
 
 SMの国内出荷が9月も引き続き高い伸びを遂げたのは、最大消費分野のPS向けが3%増と安定した成長を維持したのに加えて合成ゴム向けやABS樹脂向け、さらにはその他向けが大幅に拡大したため。
 しかし輸出は34%減の8万3,162トンと引き続き低調で、このため出荷トータルは9%減の26万38トンにとどまった。2ヵ月連続の前年同月割れとなった。
 輸出の減少は、中国の需要の低迷に加えて、国内のSMメーカーの輸出余力が2社の定修で一段と縮小したことが重なったためと見られる。輸出の前年同月割れは7ヵ月連続となった。
 一方の生産は、2社の定修が特に大きく影響して前年同月を7%下回る25万4,269トンとなった。これに伴い月末在庫は12%減の7万9,612トンとなった。在庫率は0.3%という低水準になっている。
 
 また、第3・四半期(7〜9月)の国内向け出荷量は前年同期を7%上回って52万1,907トンとなった。最大消費分野のPS向けが7%増と大幅な伸びを遂げたほか、全ての分野が前年同期超えとなったことによる。
 ただし輸出は中国向けの減少で16%減となり、この結果総出荷量は4%減の87万8,164トンにとどまった。総出荷量は、3・四半期連続の前年同期割れである。
 一方の生産は2%減の86万4,285トンとなった。総出荷同様の3・四半期連続の前年同期割れである。この結果、期末在庫は12%の縮小となった。