2001年08月02日
樹脂の対中輸出、6月はPP以外が縮小
両ポリエチレンは6割台に減少
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 汎用5樹脂の6月の対中国向け輸出通関数量(香港向けを含む)は、PPを除く4樹脂が前年同月を下回った。中でも両ポリエチレンの縮小幅が大きく、LDPEは32%減、HDPEは34.2%減となっている。数量が最も多いPVCは14.3%減である。PSは0.6%減なのでおおむね横並びと言える。唯一前年超えとなったPPは13.9%増となっている。
 ポリエチレンの大幅減は、中国側のオファー価格が安かったため著しい採算割れとなることを嫌った日本のPE各社や商社が成約を思い切って縮小する行動に出たせいではないかと見られている。
 PPは3ヵ月連続で前年を上回っているが、これは、プロジェクト関連の輸出が大きなウエートを占めているためと見てよさそう。
 こうした結果、これら5樹脂の今年上期の対中輸出通関数量は、LDPEとPSが前年同期を下回った反面、HDPE、PP、PVCの3樹脂が前年超えを維持するかたちとなった。
 各樹脂の6月と上期合計の対中国輸出通関数量は次の通り。カッコ内は前年比。
 
 [LDPE]▽6月=1万1,564トン(68.0%)▽上期計=7万653トン(83.8%)
 [HDPE]▽6月=1万2,599トン(65.8%)▽上期計=6万6,256トン(100.6%)
 [PP]  ▽6月=1万6,167トン(113.9%)▽上期計=10万2,888トン(112.9%)
 [PS]  ▽6月=1万4,542トン(99.4%)▽上期計=8万1,268トン(96.8%)
 [PVC] ▽6月=4万8,407トン(85.7%)▽上期計=30万3,587トン(111.2%)