2006年10月20日 |
SMのスポット価格、アジアでも強含みに |
BZのスポット相場の反発に反応 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況) 【関連企業・団体】:なし |
わが国のSM(スチレンモノマー)メーカー筋によると、アジアにおけるSMのスポット相場がここにきて反騰してきた。原料BZ(ベンゼン)の国際スポット価格の上昇に反応してのもので、SMメーカーの多くは今後も強含みで推移すると判断している。 わが国のSMメーカーによると、直近の韓国のFOB価格はトン当たり1,250〜1,280ドルで、中国のCFR価格はそれより30ドル、東南アジアの同じくCFR価格は50ドル前後高いレベルとなっている。9月のスポット価格に比べると30〜60ドル上がっている計算になる。 反発の最大の要因は、原料BZの国際スポット相場の反騰にあると見られている。BZの国際スポット相場は8月上旬を境に世界各地で急落、アジアでも8月上旬に最高でCFRトン当たり1,000ドル強をつけていたのが8月中〜下旬には820〜840ドルどころまで下がった。 それが最近では徐々に反騰、直近のアジアのCFR価格は880〜900ドルまで戻っている。これには、米国のリファイナリーの間で操業トラブルが相次いだことと、アジアのリファイナリーのいくつかが定修入りしたことが大きく作用している模様。 米国のスポット相場も最近は385セント前後まで上がっているため、米国の石油企業は11月のコントラクト価格の交渉に当たっては再び強腰で臨む公算が濃厚となってきている。その場合は、アジアの11月のコントラクト価格も反騰することになりかねず、場合によってはSM相場ももう一段上昇することになる。 |