2006年10月20日 |
L-LDPEの出荷、9月は8ヵ月振りの前年割れに |
フィルム用品種の大幅減が大きく影響 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計) 【関連企業・団体】:なし |
順調に拡大を続けていたL-LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)の出荷が9月に入って突然マイナス成長に転じた。 同樹脂の9月の出荷数量は国内向けが7万2,930トン、輸出が1万2,361トンの計8万5,291トンとなった。前年同月に比較すると、国内向けは4%減、輸出は12%増、出荷計は2%減ということになる。輸出は今年に入ってから9ヵ月連続しての前年超えであり、しかも伸び率も高かったが、国内向けの縮小を補うにはいたらなかった。 一方の国内向けは7ヵ月振りの、また出荷計は8ヵ月振りの前年同月割れとなった。国内向けの減少は、圧倒的多数を占めるフィルム用品種の出荷が前年同月を9%下回ったことによるもの。 同樹脂各社が打ち上げた第8次値上げに反応して多くのフィルム加工企業が8月中に必要以上の量を買い込んだせいではないかと見られている。加工紙用や射出成形用、さらには電線被覆用などは引き続き着実な伸びを遂げたが、絶対量が少ないためフィルム用の落ち込みまではカバーできなかった。 もっとも、1月から9月までの同樹脂の出荷の累計は66万3,804トンで前年同期の実績を5%上回っている。うち国内向けは59万7,092トンで同2%増、輸出は3万2,273トンで同27%増となっている。 |