2006年10月25日
東レ、PDP用感光性ペーストの生産設備を大幅増設
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:東レ、松下電器産業

 東レは25日、PDP(プラズマディスプレイ)用感光性ペースト設備を大幅増設すると発表した。松下電器産業と合弁の松下プラズマディスプレイ(MPDP社)が、兵庫県尼崎市に建設中の世界最大規模の新工場(第4工場)に対応するため、滋賀事業場(滋賀県大津市)の生産設備を増設するもの。
 
 現在の年産2,700トン(日産225トン)設備を、同5,160トン(同430トン)に増強する。2007年7月に第1期の稼働を開始し、2008年2月にはフル稼働の予定。

 PDP市場は、世界的な放送のデジタル化を背景に拡大しており、世界需要は05年の年間550万台から2010年には3,000万台、テレビ全体に占める比率は現在の4%から15%に増加すると見込まれている。
 
 MPDP社は現在、茨木第1工場および第2工場(大阪府)と尼崎第3工場(兵庫県)に合計月産40万台のパネル生産能力(中国・上海を合わせると同43万台)を有しているが、更なる市場拡大に対応するため、尼崎市臨海地域に世界最大級の月産50万台の能力を有する新工場(第4工場)を建設中である。
 
 東レは、PDPの重要部材である背面板の製造技術開発に取り組み、世界に先駆けて開発・実用化した「感光性ペースト法隔壁形成技術」を核に独自の背面板製造プロセスを確立、MPDP社に技術供与している。
 
 感光性隔壁ペーストなど数種の「ペースト材料」をガラス基板に塗布し、微細パターン加工する独自のプロセス。「ペースト材料」は、滋賀事業場内の専用設備で生産し、100%松下グループに販売している。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1161760101.doc