2006年10月25日
三菱レイヨン、MMA導光板を値上げへ
11月出荷分から内外とも10%引き上げ
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三菱レイヨン

 MMA製品のわが国のトップメーカーである三菱レイヨンは、MMA加工製品の一つである導光板の販売価格を国内向けも海外向けもともに11月出荷分から10%引き上げることにして需要家各社と交渉を開始した。

 同社が導光板の値上げに踏み切るのは約2年振り。前回と同様に各種原燃料の高騰でMMAモノマーのコストが大幅に上昇して採算を維持できなくなってきたため、モノマーコストのアップ分を製品価格に転嫁することにしたもの。

 現在同社が企業化しているMMA導光板は、MMAモノマーを同社特有の連続キャスト法によってシート状に加工した製品。富山と中国・南通に生産拠点を持ち、PCのモニター向けを中心に中国をはじめとしたアジア各地の市場を幅広くカバーしている。
 同社によると、アジア地域全体の年間需要量は昨年がほぼ10万トンで、今年は12万トン前後となる見通し。同社では2010年には17万トンまで拡大すると予想しており、引き続きトップシェアを確保していくため生産体制の拡充の検討に入っているという。