2006年10月30日
産総研と昭和電工、絶縁性と柔軟性もつ新絶縁用樹脂を開発
エレクトロニクス製品の小型軽量化、高性能化、長寿命化に貢献
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:昭和電工、経済産業省

 独立行政法人・産業技術総合研究所と昭和電工は30日、大型液晶ディスプレイから携帯電話まで、あらゆる電子部品に使われる絶縁保護膜用樹脂の新製造法を開発したと発表した。

 塩素化合物を用いないため、環境にやさしく、長期の電気絶縁性に優れている。07年からサンプル配布し、潜在需要の掘り起こしを開始する。

 新しい絶縁保護膜用脂材料は、塩素化合物を使わず、過酸化水素による「クリーンな酸化技術」によって製法を確立した。新開発の硬化剤と組み合わせ、従来比2桁以上の長期間の絶縁安定性と、高い柔軟性とをあわせ持つ。製造の際の環境汚染物質排出はない。

 同樹脂は、今後ますます進む、プリント基板のフレキシブル化と配線の細線化に対応し、次世代のエレクトロニクス社会を支える基盤素材になると期待される。量産化に先立ち,2007 年からユーザーへのサンプル配布を開始する。

 なお、同技術の内容は、11月6〜7日に産総研つくばで開催する第39回酸化反応討論会および11月16〜17日に千里ライフサイエンスセンターで開催する第15回ポリマー材料フォーラムで発表する。

(注:研究開発の背景や経緯、内容、写真など、詳しいことはニュースリリースにあります)

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1162172242.pdf