2006年11月08日
東レ、超高感度基板によるヒト発現遺伝子解析用DNAチップシリーズ発売
【カテゴリー】:新製品/新技術(経営、ファインケミカル)
【関連企業・団体】:東レ

 東レは8日、超高感度DNAチップ「3D-Gene」基板を用いた、ヒト発現遺伝子解析用の新シリーズ、「3D-Gene」 Immunity & Metabolic Syndrome 9kおよび「3D-Gene」 Digestive Cancer 9kを開発したと発表した。同社が製造・発売・販売元となり、11月中に発売の予定。
 
  東レはこれまで、超高感度DNAチップ「3D- Gene」基板を開発してきた。本年4月には、酵母全遺伝子解析用チップ「3D-Gene」 Yeast Oligo chip 6kを発売し、ユーザーの高い評価を得てきた。
 
 今回開発した「3D-Gene」 9kシリーズは、日本が世界をリードする免疫、メタボリックシンドローム、ガンを対象とした研究分野で、診断用遺伝子や創薬ターゲットの探索を含むヒト発現遺伝子解析研究に大きく寄与すると同社では期待している。
 
 「3D-Gene」 Immunity & Metabolic Syndrome 9kは、ヒトの免疫機構およびメタボリックシンドロームに関連する遺伝子約9000種を網羅し、免疫学、内分泌代謝学の基礎研究から、アレルギーや自己免疫性疾患、糖尿病、メタボリックシンドロームなどの疾患研究までをサポートする。また「3D-Gene」 Digestive Cancer 9kは同じく9000種の遺伝子を搭載し、消化器ガンを中心に広くガン関連遺伝子を検出できるDNAチップとなっている。
 
 「3D-Gene」9kシリーズは、従来の「3D-Gene」同様、樹脂基板上に凹凸構造の発現遺伝子検出部を有することに加え、検出部にサブブロック構造を導入することで、従来よりも1.5倍の高密度である「3D-Gene」 9kシリーズにおいても、高い検出力、再現性、定量性を保持している。このサブブロック構造により、さらに高密度のDNAチップ開発が可能となった。同社は、近日中にもヒト全遺伝子解析用DNAチップの発売を予定しているという。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1162972973.pdf