2006年11月14日
PSの10月の出荷、6ヵ月振りの前年割れ
値上げに対する前倒し需要の反動が出る
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会が14日に集計したところによると、PS(ポリスチレン)の10月の総出荷数量は6万8,977トンで、前年同月を13%下回った。6ヵ月振りの前年同月割れである。
 
 最大の要因は、国内向けが前年同月比13%減の6万7,382トンに縮小したことにある。同樹脂各社が打ち出した値上げ表明を受けて9月に発生した前倒し需要の反動が一挙に出たのがその背景と見られている。国内向け出荷が前年同月を割り込んでのも6ヵ月振りのこと。雑貨・産業用とFS用の落ち込みが特に大きく、ともに30%減となっている。電機・工業用は1%増で引き続き着実な成長を遂げている。消費量が最も大きい包装用は4%減にとどまっている。
 
 輸出は、各社が依然として採算を確保できる特定の需要家向けに対象をしぼっているため減少傾向に歯止めがかからず31%減となっている。
 
 一方の生産は、定修によるプラントの運休規模が小さかったことと11月の定修に備えて前作りするところがあったことから前年同月を13%上回った。4ヵ月連続の前年同月超えである。この結果、月末在庫は同13%増の9万5,618トンとなった。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1163483331.tif