2006年11月16日
ポリオレフィンの出荷、10月は揃って前年割れ
国内向けはPPだけが前年をかろうじて上回る
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:石油化学工業協会

 ポリオレフィン3樹脂の10月の出荷数量は軒並み前年同月割れとなった。LDPEが5%、HDPEが6%、PPが2%それぞれ前年同月を下回っている。3樹脂の月間出荷数量が揃って前年同月を下回ったのは昨年6月いらい16ヵ月振り。PSも10月は13%減となっているので、10月は汎用4樹脂全てが16ヵ月振りに前年同月を割り込んだことになる。LDPEとPPは9月に続いての前年同月割れ。HDPEの前年割れは4ヵ月振りとなる。

 出荷のうちの国内向けは、LDPEが4%、HDPEが7%それぞれ前年を下回ったが、PPはわずか0.1%ながら前年を上回った。LDPEとHDPEは9月に続いての前年割れ。PPは6ヵ月連続の前年超えである。

 LDPEとHDPEの国内向けが前年を割り込んだのは、最大消費品種のフィルム用とそれに続く射出成形用ならびに中空成形用の需要が縮小したため。8月に発生した値上げ前の前倒し発注の反動が出たものと見られる。
 PPが前年並みを維持したのは、射出成形用が引き続き着実な伸びを遂げたのに加えて無延伸フィルム用が大きく伸びて押出成形用やフラットヤーン用の落ち込みをカバーしたため。

 一方の輸出はLDPEが15%減、PPが24%減とともに大幅に縮小した反面HDPEは9月同様に好調で11%増となった。LDPEは9月に続いての前年割れ、PPは4ヵ月連続の前年割れとなった。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file3_1163657483.tif