2006年11月17日
汎用5樹脂の出荷の1〜10月計、ポリオレフィンは前年超え
PSは前年並み、PVCは国内向けの不振で前年割れ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 汎用5樹脂の今年1月から10月までの総出荷数量は、ポリオレフィン3品目が全て前年同期を上回ったものの、PSとPVCはごくわずかながら前年同期を割り込むかたちとなった。
 
 もっとも、前年同期を上回ったポリオレフィンも伸び率は極めて小さく、LDPEとPPがともに2%増にとどまり、HDPEに至っては0.4%増となったにすぎない。一方前年割れとなった2品目の縮小率も極めて小さい。PSは0.001%減で、PVCも1%の減少にとどまっている。
 
 出荷のうちの国内向けは、PVCの3%減を除いてポリオレフィン3樹脂とPSの計4樹脂が前年同期を上回っている。この場合も伸び率は小さく、PPは2%増となったものの、HDPEとPSは1%増で、LDPEは0.1%増にとどまっている。
 注目されるのは、ポリオレフィン3樹脂のフィルム用が全て小幅ながらマイナス成長となっている点だ。LDPEとHDPEの最大消費品種のフィルム用はともに2%減で、PPのフィルム用も1%減となっている。それにもかかわらず国内向けのトータルが前年を上回ったのは、LDPEでは加工紙用が、またHDPEではパイプ用と射出成形用が、そしてPPでは一般工業用とパレット・コンテナー用がそれぞれ順調な成長を遂げたため。
 PSの場合は、主力の包装用と電機・工業用の需要がともに回復して順調な伸びを遂げている。PVCの国内向けが前年割れとなったのは、硬質用が4%、軟質用が3%それぞれ減少したため。
 
 汎用5樹脂の10月の主要品種別出荷数量と1〜10月の累計は別表の通り。

【関連ファイル】
汎用5樹脂の10月の生産・出荷数量と累計
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1163754955.xls