2006年11月21日 |
SPDC、12月のL-Lの対中輸出価格を引き上げへ |
11月比トン20ドル高の1,260〜1,270ドルを提示 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況) 【関連企業・団体】:なし |
サウディ石油化学(SPDC)は21日、中国の樹脂加工企業ならびにトレーダー各社に対して日・サ合弁企業であるサウジ・シャルクのL-LDPE(QAMAR)の12月輸出価格をトン当たり1,260〜1,270ドルに引き上げる考えを表明した。 11月の価格は10月の横並びの同1,240〜1,250ドルであったので、12月分は同20ドルの引き上げとなる。ナチュラル品種はCFR1,260ドル、透明グレードは同1,270ドルにそれぞれ改める考え。契約数量は2万3,500トンを予定している。11月分を1,500トン上回ることになる。 中国によるL-LDPEの輸入価格は、今年9月に1,400ドルに達したのをピークに下降に転じている。これは、多くの加工企業が5月以降続いてきた輸入レジンの値上がり分を加工製品の価格に転嫁できなくなったため買い控えに踏み切ったことによるものであった。 そうした中でSPDCが今回敢えて値上げを打ち出したのは、11月に大量に流入すると伝えられていた米国の余剰玉の到着が大幅に遅れていてしかも数量も比較的小規模にとどまる見通しに変わってきたことで当面の需給バランスが再び引き締まる公算が濃厚となってきたため。 米国品の到着が遅れている要因の一つは、米国には25キロ袋への自動詰め替え施設がないのでいきおい全てを手作業に頼らざるを得ない点にあるといわれる。したがって、あるていどまとまった数量が到着するのは12月中旬以降になると見る向きが多い。 |