2006年11月21日 |
冨沢・三菱ケミカル社長が機能商品事業の拡充で会見 |
MPFや三菱化学産資の機能商品を一段と育成・強化 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:三菱ケミカルホールディングス |
三菱ケミカルホールディングスの冨沢龍一社長は21日、スティーブ・ユーリック・三菱化学ポリエステルフィルムグループCEO、ならびに瀬川正身・三菱化学産資社長の二人とともに記者会見し、三菱ケミカルホールディングスグループの機能商品事業の現状と今後の拡充策の概要を明らかにした。 はじめに同社長は同社グループ全体の機能商品事業の現状について「ヘルスケア事業とともに順調に業績が拡大しており、07年3月期の機能商品部門の営業利益は三菱化学グループ全体の営業利益の46%を占めることになりそうだ」と説明、事業の性格上から変動幅が大きい石油化学部門の利益の縮小時にその減少分を十分カバーしていけるだけの強力な基盤を構築しつつある点を強調した。 また、今後の展開については「“もっと早く、もっと広く、もっと熱く”をテーマに市場のニーズによりスピーディー、より広範に対応していくことで、需要家とともに世界のトップランナーを目指していきたい。そのために、研究開発には向こう3年で合計1,000億円を投入していく」と同部門の拡充にかける旺盛な意欲を披露した。 これに続いて、スティーブ・ユーリックCEOと瀬川正身社長がそれぞれの事業の現状と今後の拡充策を説明した。 スティーブ・ユーリックCEOは「この数年の売り上げの伸び率は年9%平均で推移している。液晶ディスプレー、コンデンサー、セラミックス離形フィルム等の高付加価値製品向けの市場開拓が順調に進展していることが大きい」と現状を紹介、続いて「これからも需要家との緊密なパートナーシップの構築で事業価値を一段と高め、優れたソリューションカンパニーとして世界ナンバー1なりナンバー2なりの地位を有する市場に経営資源を投入して高収益を上げていきたい」と力強く抱負を述べた。 一方の瀬川正身社長は「現在6期連続で増益を実現できているが、これに満足することなく連続記録を少なくとも2010年までの10期連続に延ばしていきたい」と述べ、加えて、2010年における業績目標を売り上げ高1,000億円、経常利益100億円、ROA15%、ROS10%と設定していることを披露した。また、「こうした目標をきちんとクリアしていくために、成長著しい炭素繊維(ダイアリード)とアルミナ繊維(マフテック)の技術の一層の強化と新市場開拓に一段と力をいれていきたい」と高機能材料の育成強化に対する強い意欲を示した。 |