2006年11月27日
旭硝子、フッ素樹脂「フルオンETFE」鹿島工場で増強
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭硝子

 旭硝子は27日、鹿島工場(茨城県神栖市)でフッ素樹脂ETFEの生産能力増強を決めたと発表した。投資金額は約25億円、生産開始は2008年第1四半期の予定。
 
 同社は、2005年に鹿島工場で同樹脂の増産を行ったのに続いて、2007年上期には旭硝子フロロポリマーズUK(英国ランカシャー州)での増産を予定、今回の鹿島工場での増強により生産能力は、05年当時のほぼ2倍となる。

 「フルオン(R)ETFE」はエチレンとテトラフルオロエチレンの共重合体で、同社が1975年に世界で初めて商業生産を開始した高機能フッ素樹脂。
 
 (1)熱可塑性のため成形加工が容易(2)耐薬品性に優れる (3)極めて高い電気絶縁性を持つ (4)紫外線に強く 10年以上の屋外使用に耐えられる、などの特徴から、自動車・航空機・ロボットなどに使用される電線の被覆材や液体輸送チューブ、農業用ハウスをはじめとする膜構造物のフィルムなどに使われている。
 
 近年、自動車・航空機・家電向け耐熱電線被覆材などの需要が急増し、需給が極めて逼迫していることから、今回増設を決めた。
 
  同社は現在、ETFE世界全需要の50%超を製造・販売している。今後もETFE需要は年率 10%超で増加すると予想されており、同社ではこうした需要増に対応するため、引き続き生産能力を増強していく方針である。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1164607091.pdf