2006年11月30日
冨澤日化協会長が定例記者会見
化学業界のCO2削減努力の成果等を披露
【カテゴリー】:行政/団体(環境/安全)
【関連企業・団体】:日本化学工業協会

 日本化学工業協会の冨澤龍一会長(三菱化学社長)は30日に開催された第119回理事会後に定例の記者会見を開き、(1)GHS(化学品の分類及び表示に関する世界調和システム制度)の導入に対する取組み(2)欧州の新化学品規制;REACHの制定に向けての対応(3)環境税に係わる動向(4)環境保全に係わる自主行動計画と実践内容など、同協会が取り組んでいる重要テーマとそれぞれのテーマ別の活動概要を紹介した。
 
 この中で同会長が説明に最も多くの時間を割いたのは、自主行動計画に沿って化学業界が取り組んでいる環境保全対策の概要と直近の成果の紹介であった。
 同会長は「化学業界は05年度も引き続きエネルギー原単位の改善に努め、その結果90年度対比で86%まで引き下げることができた。これで、90年度対比10%削減を目指す2010年度の達成目標値を4年連続前倒しして実現できたことになる」と説明、次いで、各社の省エネ努力でCO2の排出量を90年度対比で2,000万トン以上削減した点や、代替フロン3ガスについても基準年の95年対比で89%削減するのに成功した点なども合わせて披露したあと、「生産量が90年度対比で29%増加したにもかかわらず、CO2の排出削減は確実に進展している」と結んで化学各社の懸命な努力によって着実な成果が上がっている点を強調した。