2006年12月06日 |
プラ製容器包装の再商品化、10月は初の前年割れ |
材料リサイクルの拡大が逆に全体の足を引っ張る |
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体、原料/樹脂/化成品) 【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会 |
日本容器包装リサイクル協会の集計によると、容器包装リサイクル法に基づくプラスチック製容器包装の10月の再商品化(リサイクル)数量は30,783トンとなった。前年同月の実績を9.0%下回っている。 うち白色発泡スチロール製食品用トレーを除く「その他プラスチック製容器包装」の再商品化量は30,711トンで、前年同月を同じく9.0%下回っている。いずれも同法に沿ってのリサイクル活動が本格化していらい初の前年同月割れである。 この背景について同協会では、同協会が全国の市町村から引き取ってリサイクル事業者に引き渡している使用済みプラスチック製容器包装のうち、適正処理が困難な製品の占める比率が50%と高い材料リサイクル対象品の数量が最近特に急増する傾向となっているためではないかと説明している。 現に、10月における手法別のリサイクル実績を見ると、プラスチック製品化は前年を41.1%上回って全体の36.2%に当たる11,114トンに達している。それに対して、コークス炉化学原料化は12,218トンでプラ化の量を引き続き上回ってはいるものの、前年比は23.1%もの減少となっている。また合成ガス化は3,962トンで35.3%減、高炉還元剤利用は3,092トンで4.9%減といずれも縮小している。 プラ製容器包装の今年4月から10月までのリサイクルの累計は、202,002トンで前年同期を2.5%上回っており、また「その他プラ製容器包装」も201,546トンで同2.6%増となっている。しかし、今後も材料リサイクルが拡大を続けると、それが逆にプラ製容器包装のリサイクル活動の発展を阻害することになりかねない。 |