2006年12月21日 |
新日鐵化学と米UDC、有機EL・緑色燐光の新規材料を開発 |
青色燐光材料も共同開発を推進 |
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術) 【関連企業・団体】:新日鐵化学 |
新日鐵化学と米国・UNIVERSAL DISPLAY CORPORATION(UDC)の両社は21日、次世代のフラットパネルディスプレイとして注目される有機ELディスプレイ用の緑色燐光材料を新開発したと発表した。 両社が開発したのは、燐光発光基本技術の権利を持つUDCが開発した、緑色燐光発光材料「UDC−GD48」と、新日鐵化学が開発した「新規緑色ホスト材料」の2つ。これらを組み合わせて使用したデバイスは、工業レベルでの実用化を可能とする、次のような基本特性を持っている。 <基本特性> ◆駆動寿命 : 初期輝度1000cd/〓で6万時間(cd=カンデラ) ◆輝度効率 :65cd/A ◆外部量子効率 :1000cd/〓で18% ◆色座標 : C.I.E.(0.35、0.61) 効率特性や色特性についてはこれまでもデータを発表してきたが、今回は初期輝度1000cd/〓で6万時間という、画期的な駆動寿命を実現したことで、緑色燐光材料の実用化へ大きく前進した。 両社は、2004年に赤色燐光材料についても開発に成功しており、携帯電話やカーオディオのディスプレイとして実用化されている。今回の緑色燐光材料の開発によって、さらに高効率・高寿命の画期的な有機ELディスプレイの実現に向けて、開発が加速すると期待している。 両社は今後、次の目標である「青色燐光材料」の開発を急ぎ、早期の実用化を図ることで、フルカラー燐光有機EL材料のラインナップ実現を目指す。 【新日鐵化学株式会社(www.nscc.co.jp)】 設 立 : 昭和31年 資 本 金 : 50億円(新日本製鐵 100%) 本 社 : 東京都千代田区外神田四丁目14番1号 代 表 者 : 代表取締役社長CEO 兵頭義雄 売 上 高 : 2,985億円(2006年3月期連結) 事業内容 : コークス、炭素材製品、工業用ガス、基礎化学品、機能性化学品、潤滑材、合成樹脂 電子材料(回路基板材料、有機ディスプレイ材料、半導体関連材料) 【UNIVERSAL DISPLAY CORPORATION(www.universaldisplay.com)】 設 立 : 1994年 本 社 : 375 Phillips Boulevard, Ewing, New Jersey 08618, USA 代 表 者 : Steven Abramson, President 売 上 高 : USD 10.1 Million (2005年) 事業内容 : フラットパネルディスプレイ、照明及び光学電子機器類用の有機EL技術・製品の開発及び有機EL技術ライセンス供与 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1166667572.pdf |