2006年12月22日
旭化成電子、化合物半導体の新工場 本格稼動入り
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:旭化成、旭化成エレクトロニクス
材料:ホール素子

 旭化成電子(本社:東京都新宿区、鴻巣誠社長)はこのほど、化合物半導体ウェハープロセス新工場が量産稼動を開始した。工場はホール素子月産5000万個まで対応できる規模となった。今後需要の拡大が見込まれる携帯電話、デジタル家電、自動車用途などのホール素子の新規用途へ拡販を目指すとともに、新たな化合物半導体ビジネスの中核拠点として積極展開を図る。

 同社は旭化成エレクトロニクス(本社:東京都新宿区、鴻巣誠社長)グループの中核企業の一つ。ホール素子、ホールICを中心とした磁気センサの製造・販売を手がけている。ホール素子では世界の約7割のシェアを持つ。

 今回の新工場では、主にガリウム砒素の基板を用いた高性能ホール素子を生産する。新工場で生産されるホール素子は、従来のホール素子に比べて、温度特性、検出精度などを飛躍的に向上させた。

 新工場の稼動によって、今後は需要の増加が見込まれるデジタル家電、携帯電話等に使われる精密機構部品や、厳しい温度環境下で使用される自動車用エレクトロニクス分野等でのさまざまなニーズに応え、用途拡大を図っていく方針だ。

【新工場の概要】
(1)工場立地   :静岡県富士市(旭化成 富士支社内)
(2)稼動開始 :2006年12月
(3)生産品目 :ガリウム砒素ホール素子、インジウム砒素ホール素子、量子井戸型InAsホール素子、インジウムアンチモンホール素子他
(4)クリーンルーム仕様:クラス100、1,000、10,000
(5)主要プロセス :分子線エピタキシャル(MBE)、回路形成

【旭化成電子の概要】
・事業概要  :ホール素子・ホールIC等磁気センサの開発・製造・販売。
・売上高 :約120億円(2006年3月期)
・資本金   :4億円
・従業員数  :約750人
・URL :http://www.asahi-kasei.co.jp/ake/jp/index.html