2006年12月22日
1月のアジアのポリオレフィン価格が若干上向き
中国向けの多くの品目がトン1,300ドル超か
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 海外の大手ポリオレフィンメーカーと中国の樹脂加工企業やディストリビューターとの間で進められてきた来年1月渡し分のポリオレフィンの価格交渉が大詰めの段階となった。

 シンガポールのTPCをはじめとした大手サプライヤーの多くは1月のCFR価格を少なくともトン当たり1,300ドル台に引き上げたい考えだ。しかし中国のバイヤー側は、安価な米国品の流入を背景に1,300ドル以下のレベルに据え置くよう強く訴えており、決着が得られるのは来週半ばとなりそうだ。

 現在のサプライヤー側の多くのオファー価格は、HP−LDPEが同1,320〜1,330ドル、HDPEとPPホモポリマーがともに同1,310〜1,320ドル、L-LDPEが1,280〜1,290ドルといったところ。12月渡し分に比較すると、同20〜30ドル高い。
 これに対して中国の需要家の多くは、L-LDPEについてはほぼ同意しているが、他の品目に関しては上げ幅を圧縮するよう強く求めている。

 それというのも、当初の予定よりかなり遅れてはいるものの安価な北米からの流入品がいよいよ中国の主要港に到着し始めており、しかも1月から2月にかけて入港量が一段と増える見通しにあるためだ。とはいえ、多くのユーザーは原料の中期安定確保の観点からは必要量の多くを米国品に一気に切り替えるのはリスキーとも判断しており、このため若干の歩み寄りも考えているようだ。