2001年07月25日 |
汎用4樹脂の上期の出荷、PEのフィルム用が不振 |
HDPEとPPの射出成形用は前年超え |
【カテゴリー】:実績/統計 【関連企業・団体】:経済産業省 |
経済産業省製造産業局は25日、汎用4樹脂(ポリオレフィン3樹脂とポリスチレン)の今年4~6月期と上期トータル(1~6月)の需要分野別出荷実績をまとめた。 4~6月期の実績の中では、LDPEとHDPEの主力品種であるフィルム用がともに前年同期を割り込んでいる点が目を引く。PPのフィルム用もわずかながら前年同期を下回っている。ただし、同樹脂の最大消費品種である射出成形用は1%の小幅ながら前年同期を上回っている。 これら主力品種以外では、LDPEの電線被覆用の6%増、HDPEの射出成形用の8%増、PPの押出成形用の14%増などが目立つ。HDPEの射出成形用の伸びはコンテナー向けの需要の好調が、また、PPの押出成形用の増加は食品向けシートの需要の拡大がそれぞれ効いてのもの。反面、LDPEの射出成形用、HDPEとPPのフラットヤーン用などは大きく落ち込んでいる。PSは、主力の包装用の7%減をはじめ全ての品種がマイナス成長となっている。 一方、上期の総出荷実績の中では、PPの射出成形用の2%増を除くと各樹脂の最大消費グレードが軒並み前年同期の実績を下回っている点が注目される。LDPEのフィルム用は1%の微減だが、HDPEのフィルム用は6%減、PSの包装用は5%の縮小である。両PEのフィルム用の不振は、安価な輸入品の増加が影響してのものと見られる。もっとも、同じフィルム用でも輸入がまだ多くないPPの場合は逆に2%増となっている。 他の品種では、LDPEの電線被覆用の7%増、HDPEの射出成形用の14%増、PPの繊維用の15%増と押出成形用の11%増、などが目を引く。うちPPの繊維用の伸びは、紙おむつの需要の拡大によるもの。逆に前年を割り込んだものとしては、LDPEの射出成形用とパイプ用、HDPEとPPのフラットヤーン用などの縮小が目立つ。PSの場合は、4~6月期同様に全ての分野が前年割れとなっている。 四大樹脂分野別需要実績推移( 経済産業省) ※Eメール会員の方のみご覧になることができます。 ※iモードではご覧頂くことができません。 |