2007年01月05日 |
容リ協のPETボトル引取り量、11月も低調 |
前年同月比84%で、20ヶ月連続の前年割れ |
【カテゴリー】:環境/安全(原料/樹脂/化成品、実績/統計) 【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会 |
国の指定法人である日本容器包装リサイクル協会が全国の市町村から容器包装リサイクル法に沿って昨年11月中に引取った使用済みPETボトルの数量は10,947トンとなった。 前年同月の実績を15.8%下回っている。これで同協会による月間引取り数量は平成17年4月に前年同月を12.5%下回っていらい20ヶ月連続の前年同月割れとなった。 また、昨年4月から11月までの累計は100,188トンで、前年同期を18.5%下回っている。このように同協会の引き取り活動の低迷が長期化してきた最大の要因は、多くの市町村が家庭から分別収集した使用済みPETボトルの過半を対中国貿易商社に売却して分別収集の経費をカバーする行動を取り始めたことにある。 財務省の貿易統計によると、昨年11月のPETくずの総輸出数量は24,833トンとなっている。平成17年度までは統計がないので前年との対比ができないが、輸出量の大半が市町村で収集されたPETボトルで占められていると見られる。したがって、同協会の引き取り量は分別収集量全体の半分もないということになる。ちなみに昨年1月から11月までの輸出通関数量は244,910トンとなっている。 引取り活動の低迷が影響してか、同協会の委託によるリサイクル事業者の再商品活動も低調だ。11月の総再商品化数量は11,867トンで、前年同月を1.9%下回っている。縮小率はめずらしく小幅だが、それでもこの結果16ヶ月連続の前年同月割れとなった。4月からの累計は74,346トンで、前年同期を27.9%下回っている。 再商品化の内訳は、繊維向けがトップで5,156トンとなっている。ただし前年同月を11.6%下回っている。以下はシート向けの3,579トン(前年同月比33%減)、ボトル向けの2,879トン(同2.36倍)、成型品向けの223トン(同63.9%減)、その他の30トン(同83.7%減)となっている。この中では、ボトル向けが一時の壊滅状態から脱して急回復している点が注目される。 |