2007年01月16日 |
PSの12月の出荷は3ヵ月振りに前年を上回る |
年計はわずかながらも4年振りの前年超え |
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品) 【関連企業・団体】:日本スチレン工業会 |
日本スチレン工業会が16日に明らかにしたところによると、PS(ポリスチレン)の昨年12月の生産量は前年同月比2.0%増の78,641トン、出荷量は同5.6%増の71,124トンとなった。 生産は6ヵ月連続の、また出荷は3ヵ月振りの前年同月超えである。出荷が前年同月超えに転じたのは、国内向けが多くの分野の需要の回復によって同5.8%増の69,381トンとなったため。雑貨・産業用は引き続き不振で5.9%減となったが、他の分野は電機・工業用が15.2%増、FS用が7.2%増、包装用6.1%増といずれも高い伸びを遂げた。国内向け出荷の前年同月超えは3ヵ月振りである。 しかし一方の輸出は、各社が特殊品種に的を絞っているため同2.1%減の1,743トンにとどまった。これで輸出は21ヶ月連続の前年同月割れとなった。 こうした結果、同樹脂の昨年1年の総生産量は906,483トン、総出荷量は897,104トンとなった。前年の実績に対比すると生産は0.2%増、出荷は0.3%増ということになる。生産は9年ぶりの、また出荷は4年振りの前年超えとなった。 出荷のうち国内向けは875,29トンで1.2%増となっている。雑貨・産業用は2.5%、FS用は3.6%それぞれ前年を下回ったが、電機・工業用が5.7%、包装用が3.4%それぞれ前年を上回ってカバーした。 近藤健・同工業会会長(PSジャパン社長)は、「需要の多くを占める電機・工業用と包装用が前年超えに転じたことから推して、国内需要全体の低落傾向には歯止めがかかり始めたと見てよいのではないか」と述べている。 一方の輸出は21,575トンで27.2%減となった。4年連続の前年割れである。年末在庫は109,553トンで年初に比べて1,113トン減っている。昨年の年間平均稼働率は85%、また第4・四半期は90%となっている。 |