2007年01月17日
旭化成、米国最大級規模の浄水場設備に「中空糸ろ過膜」受注
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:旭化成、旭化成ケミカルズ
「マイクローザ」設備

 旭化成ケミカルズ(藤原 健嗣社長)は17日、アメリカミネソタ州ミネアポリス市の浄水場に同社の中空糸ろ過膜「マイクローザ」の超大型設備採用が決まったと発表した。

 アメリカでは、動物に感染する寄生性原虫クリプトスポリジウムからの汚染防止の規制が強化されており、このため従来の凝集・沈殿、砂ろ過法から、膜によるろ過方式へと転換が進むと見みつつある。

 今回同社が受注したのは、水量36万立方メートル/日の超大型設備で、アメリカでも過去最大級の規模。これは、日本国内の膜処理能力総水量62万立方メートル/日(2005年度)の58%に相当する。

 ミネアポリス市では、26万立方メートル/日の第1期に続く2期設備だが、旭化成ケミカルズの高機能中空糸ろ過膜「マイクローザ」が評価されて今回の受注となった。

 膜処理法はこれまで、中小型設備向きといわれてきたが、今回超大型設備に採用されたことで、今後は大型設備への受注を拡大していきたいとしている。

【受注内容】

(1)場 所 :アメリカ ミネソタ州ミネアポリス市 Fridley浄水場
(2) 処理能力 :360,000m立方メートル/日 処理水量
(3) 稼動時期 :2009年7月=膜システム納入、2011年1月=フル稼動

【アメリカでの実績】
 中空糸ろ過膜「マイクローザ」は1997年以来アメリカの浄水場で採用され、すでに建設中のものも含めて200箇所以上の実績がある。従来のろ過方法と比べ、水質に優れた水が安定的に得られる。高い機械的強度と耐薬品性を持ちその寿命にも定評がある。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1169002526.pdf