2001年07月19日
経済産業省、今年下期の石化品の需要見通しまとむ
エチレンの必要数量は前年同期の8%減と想定
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:経済産業省

 経済産業省製造産業局は石油化学製品の今年下期(7~12月期)の需要見通しを取りまとめ、19日に発表した。
 それによると、エチレンの見通しについては、国内需要を前年同期比97.2%の320万7,100トン、輸出入バランスを42万4,600トンの輸出超過(前年同期は67万2,300トンの出超)と想定、したがって、今年下期の必要エチレン数量は同92.0%の363万1,700トンになると結論している。この場合、今年1~12月合計のエチレン総生産量は732万8,700トンということになる。昨年の実績の96.3%にとどまる。
 今年下期の内需が縮小するとの見方を同局が取っているのは、一般景気の回復が見込めないので多くの誘導品の国内需要が前年割れとなるのが必至と判断しているため。両ポリエチレンの場合も、国内需要自体こそ前年を上回るものの、レジンと加工製品の輸入が大きく増えるので国産レジンの需要量は縮小が避けられないとの見方である。
 また、輸出入バランスの出超規模が前年同期を大幅に下回ると予想されている点も今回の見通しの大きな特徴と言えるが、この点について同局では、中東やアセアン地域での大型石油化学プラントの相次ぐ新・増設によって日本からの石化製品全体の輸出が縮小する見通しにあることを大きな理由に挙げている。
 なお同局では、上期の製品在庫が大幅な増加となっているので、この調整が下期に行なわれると、生産量はさらに縮小することになると見ている。

http://www.c-nt.co.jp/cgi-bin/passFile.cgi?FILE=data/miti/f200121 target=top>2001年下期エチレン、ポレオレフィン需要見通し
http://www.c-nt.co.jp/cgi-bin/passFile.cgi?FILE=data/miti/f200123 target=top>2001年下期製品別需要見通し
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