2007年01月29日
日化協、温暖化対策の進展状況を審議会に説明
06年度までは計画の前倒しで目標をクリアー
【カテゴリー】:行政/団体(環境/安全)
【関連企業・団体】:日本化学工業協会

 日本化学工業協会は29日、産業構造審議会と中央環境審議会が合同で開催した「京都議定書目標達成計画の評価・見直し」に関する審議会に出席し、化学業界が取り組んでいる地球温暖化対策の現状と今後の取組みに関する重点課題等を説明した。
 
 現状については、「生産量が05年で90年比29%増加したにもかかわらず、設備と機器の効率の改善や運転方法の改善、さらには排出エネルギーの回収やプロセスの合理化と燃料転換等によって、〓2010年までにエネルギー原単位を90年比90%にする〓との目標を02年度以降4年連続して前倒しで達成できている」と説明。そして、今後についても「現状のエネルギー原単位を維持することによって2010年の目標を達成できる見込み」と目標のクリアに対する強い自信のほどを示した。
 
 原単位改善の要因については、企業の省エネ努力分が90年〜05年で13.9%、化石燃料構成の変化の影響が1.8%、購入電力の排出原単位変化の影響がプラス1.0%と分析している。
 
 一方、今後の課題については「〓エネルギー原単位90%達成企業〓の数が全体の54%なので、残りの46%の未達企業が目標をクリアするよう具体策を推進していってこの比率の引き上げていくこと等が重要」と述べ、そして「ついては07年度の集計結果を確認した上で全体の自主活動目標の見直しを実施したい」と付け加えた。ポイントとしては(1)〓90%〓未達企業への活動の加速要請(2)自主的先進企業を顕在化(3)営業所、本社、研究施設等のオフィスビルへの対応(4)社員の家庭での自主活動の奨励(5)関係会社への指導・支援--などが挙げられるとしている。