2001年07月18日
三菱レイヨン、MMAモノマー輸出価格を引き上げ
8月船積み分からトン150ドル、国内値上げも最終局面へ
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三菱レイヨン

 三菱レイヨンは、MMA(メチルメタクリレート)モノマーの輸出価格を8月分からトン150ドル値上げする方針を決め、海外需要家へのアナウンスを開始した。
 MMAモノマーは、一昨年から透明ABS樹脂向けを中心に需要が大幅に拡大、需給タイト状態が続いていたが、今年に入り米国景気の悪化、韓国・台湾でのIT関連産業の不調もあり、PMMA在庫が増加、調整局面となっていた。市況も1Q・2Qともに若干軟化し、現在は1,300ドル水準にあるとされている。
 こうした中、同社ではタイのMMAプラントがエチレンセンターの定修によるユーティリティの供給停止により、6月18日から40日以上休止。国内の大竹工場でも3系列のMMAプラントのうちC4プラントが今月14日から約45日間の定修入りしている。さらに大竹・ACHプラントも9月25日から11月上旬まで定修を実施することから供給力が減少、一段と需給はタイト化する公算が強まっている。
 同社では、今年に入り、原料のメタノールなどの価格上昇から、今年3月にも輸出価格の値上げをアナウンスしており、8月分からの値上げは避けられないとして再び値上げアナウンスに踏み切ったもの。
 なお、国内においてもキロあたり20円幅での値上げを打ち出しており、交渉が難航しているが、こうした需給の急速なタイト化、海外市況の上昇もあり、早期決着を目指し交渉を本格化させる方針。