2007年02月23日
大手商社、週明けから樹脂の輸出価格引き上げへ
中国の春節休暇後の在庫補充の需要に期待
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:なし

 わが国の大手商社は、週明けから中国をはじめとしたアジア地域の樹脂加工企業やトレーダーとの間で各種ポリオレフィンの3月の引渡し分の価格交渉を開始する。ほとんどの商社がトン当たり20〜30ドルの値上げを表明して同意を強く求める構え。
 
 アジア地域におけるポリオレフィンの現在の価格は、中国の需要家が18日から春節(旧正月)休暇に入っているため引き続き低水準にとどまっている。直近の中国のトン当たりのCFR価格は、HP-LDPEが1,290〜1,310ドル、L-LDPEが1,260〜1,280ドル、HDPEが1,250〜1,270ドル、PPホモポリマーが1,230〜1,240ドルといったところ。東南アジアのCFR価格の中にはPPのホモポリマ−のように中国向けより20〜30ドル高いものもあるが、それでも全体では中国向け同様に需要の低迷を映して低レベルに張り付いている。
 
 しかしわが国の各商社は、春節前から続いているアジア各地の需要家の買い控えによって最近の同地区の市中在庫は適正規模をかなり割り込んでいると判断、春節休暇明けには多くの需要家から活発な引き合いが寄せられると予想して底上げを決意するに至っているもの。