2007年02月26日
昭和電工、第6回GSC賞・経済産業大臣賞を受賞
「固体ヘテロポリ酸触媒によるグリーンプロセス」の開発
【カテゴリー】:新製品/新技術(経営)
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工は26日、北海道大学大学院 奥原 敏夫教授、製品評価技術基盤機構 御園生 誠理事長(東京大学名誉教授)とともに、第6回グリーン・サステイナブル ケミストリー(GSC)賞・経済産業大臣賞の受賞が決ったと発表した。

 GSC賞は、化学系の学会・団体・国立研究所で設立した「GSCネットワーク」が、2001年から毎年、GSC活動に貢献した団体、個人へ授与している。このうち経済産業大臣賞は、産業技術の発展に貢献した業績に贈られる。

 受賞対象となったのは「固体ヘテロポリ酸触媒によるグリーンプロセスの開発」で、今回開発した触媒は、中心にリンもしくはケイ素があり、その周囲を12個のタングステン酸化物が取り巻いた構造を有するヘテロポリ酸を活性成分としている。
 
 このヘテロポリ酸を化学的に安定な多孔体(担体)に載せて工業用酸触媒として用いているのは世界で初めてで、極めてオリジナリティの高い技術。
 
 昭和電工では、世界に類を見ない独自の方法で、(1)エチレンと酢酸を原料として酢酸エチルを製造するプロセスおよび(2)エチレンを酸化して酢酸を製造するプロセスを開発し商業運転してきた。
 
 今回、産学連携により改良した触媒と製造プロセスにより、従来に比べて製品の収率を増加させ、かつ触媒の寿命を飛躍的に伸ばすことに成功した。今回の受賞は、これらの開発による、省資源・省エネルギー化への貢献が高く評価されたものです。表彰式は3月7日に行われる。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1172467381.doc