2007年03月07日
三井化学のBPAの値上げ交渉が決着
EXの改訂でも各需要家の同意得る
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学がかねてからBPA(ビスフェノール-A)ならびにEX(エポキシ樹脂)の需要家各社との間で進めていた価格改定交渉がこのほど決着した。BPAとEXも2月出荷分から1キログラム当たり15円引き上げることで全てのユーザーと合意した。
 
 同社が昨年12月末に打ち出した値上げ幅は、BPAが同16円、EXが同18円であった。BPAの場合は、BZ(ベンゼン)とC重油の高騰に伴うコストアップ分を製品価格に転嫁することを狙ってのものであったが、交渉の結果、ほぼ希望通りの額の値上げが認められた。

 これには、需給バランスが世界全体でタイト化する公算が濃厚となってきたため需要家の間に原料の安定確保を優先する考えが従来以上に強まってきたことが大きく作用したと見られている。これが呼び水となって、三菱化学や出光興産がそれぞれBPAの需要家各社と進めている値上げ交渉も遠からず決着に向かうのではないかと見られる。

 一方のEXの場合は、当初の狙いを同3円下回るかたちでの決着となった。これは同社が今回打ち出した値上げの額が、未転嫁に終わった昨年7月のBPAの値上がり分も含めてのものであったのに対して需要家各社が抵抗して上げ幅の縮小を強く求めてきたため譲歩したことによるもの。