2001年07月13日
プラスチック製品製造業が減少傾向
工業連盟調べ、従業員、出荷額も減る
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:経済産業省、日本プラスチック工業連盟

 日本プラスチック工業連盟はこのほど「わが国でプラスチック製品を製造している事業所数や従業員数、製品出荷額は10年前に比べて減少しつつある」とするレポートをまとめた。

 経済産業省が発表している工業統計表などをもとに調べたもので、「これまでは樹脂の生産量など全体の動きばかり見ていて気づかなかった。地方の中小、零細事業所の中には止むを得ず消えていったところが随分あるようだ」と同連盟ではいっている。

 調査は1999年のプラスチック製品製造事業所の規模別統計や産業分類別構成、1987年から1999年までの製造業の実態推移などを統計的にまとめたもの。

 それによると1999年のプラスチック産業全体の出荷額は約15兆円で前年比2%減、このうちプラスチック製品製造業の出荷額は10.4兆円で1.5%の減少となっている。
 また全製造業中に占めるプラスチック製品製造業の出荷割合は3.5%で大きな変化はなかった。

 一方、その規模は約2万6,000事業所と前年より6%、約1,700事業所減少した。従業員も前年比約8,500人減り、44万8,000人となった。「事業所の減少はとくに規模の小さい中小、零細な加工業者に多いが、自動車、家電メーカーの海外工場シフトとか、環境問題への対応の難しさから閉鎖したところもあるようだ。詳しいことはもっとよく調べてみないと何ともいえない」と同連盟ではいっている。