2007年04月02日
「国際化学オリンピック」日本代表決る
7月にモスクワ大会、金メダル獲得めざす
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:日本化学工業協会
日本代表の4人

 日本化学工業協会は2日、今年7月にロシア・モスクワ市で開催される、高校生たちの「国際化学オリンピック」に参加する日本代表4人が、決ったと発表した。

◇田中 成(たなか なる)=私立開成高等学校・3年
◇角田 翔太郎(つのだ しょうたろう)=国立筑波大学附属駒場高等学校・3年
◇廣井 卓思(ひろい たかし)=国立筑波大学附属駒場高等学校・3年
◇山口 一樹(やまぐち かずき)=静岡県立清水東高等学校・3年

 選考はまず、昨年の夏休みに行った「全国高校化学グランプリ 2006」で、成績の優秀だった1・2年生の中から、一次、二次試験を経て最終的に選んだ。田中君は、昨年の韓国・慶山大会に続き2度目のオリンピック出場となる。

 ロシア・モスクワ大会(第39回国際化学オリンピック)は、7月15日〜24日、モスクワのモスクワ大学で開催される。毎年この大会には世界約60カ国(約240人)から高校生が集まり、筆記と実験試験で化学の実力を競い合う。またレクリエーションなどを通して生徒同士で国際交流を深めている。
 
 今回、日本代表に選ばれた4人は、大会までそれぞれ自主トレーニングをするほか、4月下旬には私立開成高等学校(東京都荒川区西日暮里)で、実際の試験を想定した特訓「実験訓練合宿」を行い、金メダル獲得をめざす。

【国際化学オリンピック(IChO=International Chemistry Olympiad)とは】
 1968年に東欧3カ国(ハンガリー、旧チェコスロバキア、ポーランド)が始めた高校生の学力試験から発展した、1年に1度開催される「化学」の国際大会。日本で有名な「数学オリンピック」も同じ3カ国から始まった。1984年にアメリカが参加して以来急激に参加国が増え、近年では約70カ国から250名を超す高校生が参加している。

 大会は、毎年7月に10日間の日程で開かれ、それぞれ5時間に及ぶ実験問題(Experimental Examination)と筆記問題(Theoretical Examination)が出題され個人戦として競われる。成績優秀者には金メダル(参加者の1割)、銀メダル(同2割)、銅メダル(同3割)がそれぞれ贈られる。日本は2003年のアテネ大会から参加している。

【日本代表のこれまでの成績】
◇2003年 :ギリシャ・アテネ大会=銅メダル2
◇2004年 :ドイツ・キール大会=金1、銅3
◇2005年 :台湾・台北大会=銀1、銅3
◇2006年 :韓国・慶山大会=金1、銀3

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1175496814.doc