2007年04月12日
ポリオレフィン設備の春の定修がスタート
千葉、鹿島、水島、大阪、大分等で相次ぎ運休へ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィンメーカーによる春の定修が各地でスタートしはじめた。プライムポリマーが姉崎工場内で年産13万トン能力のHDPE設備、同40万トン能力のPPプラント、同6万トンのL-LDPE装置を3月末にそれぞれ運休して約1ヵ月の定修に入ったのを皮切りに、4月から7月末までの間にポリオレフィンメーカーが相次いで約1ヵ月の定修に踏み切る見通しとなっている。運休するプラントの所在地は、茨城県鹿島、千葉県市原、三重県四日市、大阪府堺、岡山県水島、大分県大分など。

 エチレンプラントの今年の定修による運休件数は、出光興産・千葉、三菱化学・水島、三井化学・千葉、大阪石油化学・堺、住友化学・千葉の5件だけで、06年の9件を大きく下回る。しかしポリオレフィンの場合は、定修のサイクルが1年もしくは2年と短いので、今年も運休プラント数は例年とあまり変わらない見込みで、しかもその多くが4〜7月に集中することになりそうだ。

 このためポリオレフィンメーカーの中には、早いところは1月から、遅いところでも3月から稼働率を最大限まで引き上げて在庫の蓄積を図ってきた。4月に入ってからも定修を直前に控えて在庫の積み増しに懸命のメーカーが少なくない。

 ところが、ここにきてのポリオレフィン各社の相次ぐ値上げ表明が起爆剤となって4月から5月上旬にかけては国内の樹脂加工企業の多くが一斉に前倒し発注に踏み切る公算が濃厚となっており、このままいくと特に4月と5月は需給が逼迫することになりそうだ。