2007年04月13日 |
経産省化学課「世界の石油化学製品の需給動向」まとまる |
「中国の需要の伸びダントツ、日本のエチレンは減少傾向」 |
【カテゴリー】:行政/団体(経営、海外) 【関連企業・団体】:経済産業省 |
経産省化学課は13日、「世界の石油化学製品の今後の需要動向」(07年版)を発表した。エチレン系、プロピレン系誘導品及び芳香族製品の需給について、2011年までの動向を研究会の議論をもとにまとめた。 2005年に原油や石油製品価格の高騰から、世界的に需要の伸びに予想以上の低迷が見られた。このため今回は、前回の見通し下方修正した。 今後も旺盛な需要が見込まれる中国については「大規模な新増設計画の検討はあるものの、 需要はなお生産を上回り、輸入量は05年とほぼ変わらない見通し」だとしている。 【エチレンとその誘導品】 06年度版によると、2005〜2011年の世界のエチレンの需要は、年率4.1%のペースで増加し、2011年の需要量は132.7百万トン(05年対比:28.7百万トンの増加)となる見通し。 地域別に見ると需要の伸びはアジア地域が年平均5.1%と高く、とくに中国は05年から11年までに需要が8.8百万トン増える。一方中南米は年平均3.5%、西欧は同2.2%の安定成長で推移する見通し。 日本の需要は05年の5.7百万トン、06年の5.8百万トンに対して、一定程度の経済成長を見込みつつも、製品輸入の拡大、ユーザーの海外移転等の動きから、2011年の需要は5.5百万トンと減少が見込まれる。 【プロピレンとその誘導品】 世界の需要(プロピレン換算)は05年の63.7百万トンから11年には82.8百万トンの増加すると見込まれる。年平均伸び率は4.5%。 地域別ではアジア地域が6.1%、中南米3.3%、西欧2.5%の伸び。国別では中国が05年対比6.8百万トン、8,6%と高い伸び。 日本は05年の実績5.0百万トン、06年の4.9百万トンに対し、ポリプロピレンを中心に堅調な需要増が見込まれ、2011年は5.5百万トンに達すると見込まれる。 【芳香族とその誘導品】 2005年の世界の需要は、◇ベンゼン 38.5百万トン ◇トルエン 17.7百万トン ◇キシレン 24.4百万トンだった。2011年までの需要の年平均伸び率はそれぞれ3.0%、2.4%、4.8%。 一方、生産能力の年平均伸び率はそれぞれ2.9%、1.9%、3.4%で、BTXとも2011年の需給はほぼバランスする見通しである。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1176442427.pdf |