2007年04月13日
三井・デュポンポリケミカルも値上げへ
EVAやアイオノマー等ほとんどの樹脂を15円引き上げ
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三井・デュポン・ポリケミカル

 三井・デュポンポリケミカルは13日、同社が企業化しているEVA、EEA、アイオノマー、酸コポリマー等の機能性樹脂のすべての価格を5月15日納入分から引き上げると発表した。
 
 対象となるのは、EVA樹脂(商品名;EVAFLEX)、EEA樹脂(同;EVAFLEX-EEA)、アイオノマー樹脂(同;ハイミラン)、酸コポリマー樹脂(同;ニュクレル)、エチレン系高機能樹脂(同;エンティラ)、多目的シール樹脂(同;CMPS)、高機能接着性樹脂(同;HPR)、エチレン系特殊共重合樹脂(同;エルバロイ)、エチレン・アクリレート樹脂(同;エルバロイAC)、アモルファスナイロン樹脂(同;シーラーPA)、特殊ポリエステル樹脂(同;シーラーPT)、熱可塑性エラストマー(同;アルクリン)の計12品目。
 
 上げ幅は、「アルクリン」を除く製品が全て1キログラム当たり15円。「アルクリン」は同50円。アップ率は、製造・販売量が最も多い「EVAFLEX」の場合で6%。上げ幅が大きい「アルクリン」もアップ率は同じく6%になるという。
 
 値上げの理由については、国産ナフサの価格が4月以降1キロリットル当たり56,000円以上に跳ね上がるのが確定的となったことで主原料のエチレンの価格が1キログラム当たり12円引き上げられ、合わせて副原料や重油の高騰による用役コストの拡大も避けられなくなったためと説明している。
 これらの樹脂の需要は国の内外でともに順調に拡大しており、このため千葉、大竹の両工場ともかねてからフル操業の状態にあるという。しかし現在の販売価格では大幅な採算割れに陥るので、安定供給を維持していくには原燃料費やユティリティーコストの増加分の製品価格への転嫁が不可欠だとしている。
 なお同社では、輸出価格についてはすでに3月からシップメントベースで引き上げつつあり、6月末までにトン当たり合計150ドルの値上げを実現することにしている。