2007年04月17日
PSの出荷、3月も好調を維持
国内向けは4ヵ月連続の前年超え
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会が17日にまとめたところによると、PS(ポリスチレン)の3月の総出荷数量は83,879トンで前年同月の実績を9%上回った。これで同樹脂の月間出荷数量は4ヵ月連続の前年同月超えとなった。

 国内向けは80,546トンで同8%増となっている。同じく4ヵ月連続の前年同月超えとなった。最大消費分野である包装用が8%増となったのをはじめ、電機・工業用が8%増、FS用が12%増、雑貨・産業用が3%増と全ての需要分野向けが前年同月を上回っている点が注目される。電機・工業用の伸びには、TV用と事務機器用の需要の回復が大きな支えとなった模様。電機・工業用は10ヵ月連続の前年同月超えとなった。包装用とFS用はともに4ヵ月連続の前年同月超えであり、雑貨・産業用は6ヵ月ぶりの前年超えとなった。

 一方の輸出は3,333トンで、前年同月を57%上回っている。絶対量こそまだ小さいものの、これで3ヵ月連続の前年同月超えとなった。

 このように3月の出荷が全体に一段と活発であったため、1〜3月期トータルの総出荷数量も前年同期を大きく上回るかたちとなった。同期の総出荷数量は221,507トンで前年同期を7%上回っている。前の年を5%下回った前年同期とは対照的な姿となっている。

 国内向けは213,051トンで同5%増、輸出は8,456トンで同74%増となっている。国内向けは、雑貨・産業用だけは1〜2月の不振が足を引っ張って前年同期を5%下回っているが、他の分野は全て前年同期を上回っている。伸び率も7〜8%と高い。電機・工業用は昨年第1・四半期以降5期連続の前年同期超えであり、包装用も4・四半期連続の前年超えとなっている。同樹脂メーカーの多くは、長年続いた電機・工業用の需要の縮小傾向にようやく歯止めがかかったと判断している。

 生産は、3月が73,550トンで同16%増、1〜3月期計が214,529トンで同4%増となっている。いずれの場合も定修・運休設備が前年を下回ったことが増加の要因という。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1176785476.tif