2007年04月18日
中外製薬、抗悪性腫瘍剤「アバスチン」製造販売の承認取得
【カテゴリー】:新製品/新技術(ファインケミカル)
【関連企業・団体】:中外製薬

 中外製薬は18日、抗VEGF(血管内皮増殖因子)ヒト化モノクローナル抗体ベバシズマブ(遺伝子組換え)ー販売名「アバスチン」が、同日厚生労働省から「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」の治療薬として、製造販売承認を取得したと発表した。

 同製品は、血管新生を阻害するという新しい作用機序を持つ薬剤で、承認の条件として、「国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること」が付与された。

 このため、発売に当たっては一定期間適正使用推進を最優先し、がん化学療法に精通し、かつ消化管穿孔、出血等の副作用への緊急対応が可能な医療機関に取扱い先を限定する。

 結腸・直腸がんは、患者数の最も多いがんの一つで、日本の年間新規結腸・直腸がん罹患患者数は115,000人(2005年)と推計されている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1176877700.pdf