2007年04月24日
アジアのエチレン価格が反騰
東南アジアではトン1,100ドルの成約も
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 およそ2ヵ月にわたって下降を続けていたアジア地域におけるエチレンのスポット価格がここにきて反発してきた。

 大手商社の調べによると、先週末の極東における平均C&F価格はトン当たり950ドルで、2週間連続の上昇となっている。最近のボトムの4月第1週に比べると同30ドルの反騰ということになる。

 東南アジア地域の先週末の平均C&F価格は同1,075ドルで、中には1ヵ月ぶりに同1,100ドルで成約するケースも見られるという。平均では2週間前に比べると同85ドルもの反発となっている。

 各商社とも、こうした変化の最大の要因はナフサ高の進行によって収支バランスを維持できなくなってきたアジア地域のエチレンセンターが一斉に値上げに踏み切ってきたことにあると分析している。

 アジア地域のエチレンセンターが入手するナフサの価格はすでにトン当たり600ドル台に達しており、しかもこれから到着するナフサの価格は700ドル近くまで跳ね上がる見通しにある。

 このため、アジア地域では今後もしばらくはエチレン各社の値上げ攻勢が続くと見られている。なお、プロピレンのスポット価格も強含みに転じていて、東南アジア地域の商談の中には同1,200ドルでの契約も散見される。