2001年07月09日
サウジのL-L設備、いずれもフル操業
アジア市場に多くが投入される見込み
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 ポリエチレン業界ならびに大手商社筋によると、サウジアラビアにおけるL-LDPEの大型増設プラントはいずれもここにきて安定した操業の持続が可能となり、フル稼働入りした模様。
 一つは、シャルクの年産30万トンのL-LDPE専用の増設プラント、そしてもう一つはケムヤの同24万トン能力のL-LDPE/HDPE並産の増設装置である。ともに昨年下期に完工したもので、この結果、シャルクの総設備能力は75万トンに、またケムヤの総生産能力は87万トンに拡大している。
 今年5月頃までは、ともに安定した操業を思うように継続できないでいるといわれてきたが、6月頃からは狙い通りの高率操業を持続できている模様。これに伴い、中国を中心としたアジア市場に大量のL-LDPEが振り向けられつつあるようだ。ただし日本には、日・サ合弁のSPDC(サウディ石油化学)が存在しているため昨年を大きく上回る量が流入してくることにはならないと見られている。SPDCの場合は、日本を除くアジア市場に年間20万トンていどを販売する考えといわれる。