2007年04月27日 |
南ア等4カ国の電解二酸化マンガン 対日輸出に不当廉売の疑い |
財務と経産の両省が課税に係わる合同調査を開始へ |
【カテゴリー】:行政/団体(ファインケミカル) 【関連企業・団体】:東ソー |
財務、経産の両省は、東ソーならびに東ソー日向の両社がかねて財務大臣に提出していた南アフリカ共和国や豪州など計4ヵ国による電解二酸化マンガンの対日不当廉売に対する課税申請をどう取り扱うべきかを検討していたが、関税定率法に基づく調査を実施するだけの十分な証拠が存在するとの結論に達したため不当廉売関税の課税に関する調査を両省合同で実施することにしてその旨を27日に告示した。 東ソー、東ソー日向の両社が電解二酸化マンガンの不当廉売を実施していると指摘しているのは南アフリカ、豪州、中国、スペインの4ヵ国。両社が財務省に提出した資料によると、4ヵ国が06年にわが国の市場に不当廉売(ダンピングマージン率は20〜60%)した電解二酸化マンガンの推定数量は13,776トンで、03年の実績の4.38倍の規模となっている。これによってわが国の06年における同製品の国内販売量は03年の51%まで縮小、また同年の営業利益は03年の数値を100とした場合の指数で表すとマイナス38へと大幅に悪化したとしている。 不当廉売製品の輸入によって国内企業の製品価格に大きな圧力がかかり、その結果原料価格を製品価格に転嫁できなくなって適正利益の確保が不可能となったので、4ヵ国に不当廉売関税を課税してほしいというのが両社の訴えであり、そして両省ともこの訴えをもっとものものと判断して詳細な実態調査に乗り出すことになった。調査は1年以内に終了の見通し。 |