2001年07月09日
韓国、台湾が相次ぎPE価格の引き上げを表明
L-LとHDの7月分を20ドル底上げへ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:三菱商事

 三菱商事など大手商社によると、韓国と台湾のポリエチレンメーカーがここにきて相次いで輸出価格の引き上げに乗り出した。
 当面の対象樹脂は7月に引き渡すL-LDPEとHDPEの両樹脂。中国向けを中心とした輸出価格をトン当たりC&F10~20ドル底上げすることを各地の需要家とトレーダ各社に通告している。韓国のPEメーカーは同20ドル引き上げて610~620ドルに、また台湾のFPCは同10ドル値上げして最低600~605ドルに改める構え。
 こうした極東勢の動きは、今年初頭いらいのアジア市況の軟化によって原料エチレン価格とのスプレッドが一段と縮小し、逆ザヤの規模がいよいよ軽視できないところまで拡大してきたのに音を上げてのものと見られる。
 これに伴い、中国の需要家筋をはじめとした各地のユーザーの間には次第に先高観が広まりつつあり、日本の商社に対する引き合いも増えてきているという。なお、FPCは台湾国内のHDPEの価格についても7月の出荷分をトン当たり15ドル引き上げることにして各ユーザーに通告している。