2007年05月08日
旭化成の3月期決算、売上・利益とも過去最高
ケミカル事業部門の業績拡大が大きく寄与
【カテゴリー】:人事/決算
【関連企業・団体】:旭化成

 旭化成の平成19年3月期の連結業績は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のすべてが過去最高を記録する好決算となった。

 売上高は1兆6,237億9,100万円で前期比8.4%増、営業利益は1,278億100万円で同17.5%増、経常利益は1,265億700万円で同21.4%増、当期純利益は685億7,500万円で同14.9%増となった。利益の伸び率の高さが注目される。

 これには、ケミカル部門の業績の拡大が大きく寄与している。ケミカルズセグメントの売上げ高は7,526億円で同14.0%増、営業利益は520億円で同28.3%増となった。国際的な需給の逼迫が追い風となってのアジピン酸の増収・増益、特に中国の需要の拡大が支えとなったSMならびにANの売り上げ増と価格の上昇、ナイロン66樹脂と繊維の需要の拡大、リチウムイオン2次電池用の微多孔膜「ハイポア」の販売増等が大きく貢献した。

 今期の連結予想は、売上高が前期比3.6%増の1兆6,820億円、営業利益が同1.4%減の1,260億円、経常利益が同2.4%減の1,235億円、当期純利益が同2.1%増の700億円となっている。営業利益と経常利益がわずかながら減少するとの予想になっているのは、償却制度の変更によるもので、実質は引き続き今期を上回ることになろうと同社では説明している。